伸びていく業界は、仕事のライフサイクルで見極められる【転職の思考法】
著書「このまま今の会社にいていいのか?と一度でも思ったら読む 転職の思考法 by 北野 唯我さん」で解説されている、伸びていく業界を見極めるための「仕事のライフサイクル」について紹介します。
本書では、
「伸びている業界で働いたことがある」だけでマーケットバリューは高まる
と言われているほど、働いている業界、これから働く業界が、どこなのかが重要だと解説されています。
先に紹介した記事「自分の市場価値を測る3つの軸」の中でも、「業界の生産性」が自分の市場価値を上げるために有効だとお伝えしました。
ただしかし、これを聞いただけでは、
という疑問が湧いてきますよね。
なんとなくIT業界は、まだまだ伸びていく気がしますが、他には、どうやって伸びていく業界なのか見当も付きません。
そんな時に有効なのが、本書で紹介されている「仕事のライフサイクル」です。
このライフサイクルに則って業界を分析すれば、かなりの精度で伸びていく業種かどうかを判断することができます。
では早速、伸びていく業界を見極めるための「仕事のライフサイクル」についてお伝えしていきますね。
伸びていく業界で働いていれば、あなたの市場価値は確実に上がりますので、ぜひ参考にしてみてください。
伸びていく業界を見極める「仕事のライフサイクル」とは
伸びていく業界で働いていることは、それだけで自分の市場価値を上げる行為になります。
採用を決める立場になったつもりで考えれば分かりますが、全く同じ能力の人がいたとして、
- 伸びてる市場で働いていた人間
- 衰退している市場で働いていた人間
がいるとしたら、間違いなく伸びている市場の人を採用しますよね。
そしてまた、働いている人にとっても、普通に働いているだけで、業界の売上は伸びていくわけですから、自分自身の給与も上がり続けることになるでしょう。
「転職の思考法」では、伸びていく業界を見極めるフレームワークとして、「仕事のライフサイクル」というものが紹介れさています。
すべての仕事には、明確に賞味期限というものが存在していて、①ニッチから④消滅にかけてのサイクルが存在するとのこと。
それぞれを順番に見ていきましょう。
①ニッチ
①ニッチとは、イスの数が少なく、代替可能性も低い業界のこと。
他に誰も同じことをしていなくて、当然、替えがきかないような仕事のことを指します。
儲かるかどうかもわからない状態で、かなりハイリスクな業界とも言えるかと思います。
最近の例でいうと、UberやAirbnbなどが、ニッチで成功している例といえるのではないでしょうか。
②スター
②スターとは、イスの数が多く、代替可能性が低い業界のこと。
新しく生まれた業界が儲かることが分かると、次々と新しく参入してくる企業がいますよね。
しかし、この時はまだ、業務内容が専門的であるがゆえに、稀少価値の高い業種ということができます。
例えば、SNSを使ったビジネスなどが、②スターに該当するのかと思います。
③ルーティーンワーク
③ルーティーンワークは、イスの数が多く、代替可能性が高い業界のこと。
本書の主人公 青野さんが勤めている印刷機器業界が、③ルーティーンワークに該当します。
業界が儲かることが分かると、どんどんと参入してくる企業は増えてきます。
そして、プロセスが誰でも模倣できるレベルに分解されて、再現性のある形でシステム化されると言われています。
効率的に仕事をするために当然のことですが、こうなってくると仕事は消える方向に進んでいきます。
④消滅
④消滅は、イスの数が少なく、代替可能性が高い業界のこと。
ここは、ロボットに代替されるような仕事をしている業界のことを指します。
例えば、製造業の工場で、物を運ぶような仕事をしていた人たちは、もうすでに仕事がなくなっていますよね。
レジ打ちをする仕事だって、だんだんとAIが代替するようになってきました。
このように、仕事としては必要だけど、人がやる必要がない仕事が、④消滅に当たります。
「伸びている業界で働いたことがある」だけでマーケットバリューは高まる
仕事のライフサイクルを知っていれば、自分の市場価値を上げるために、どの業界を選べばいいか分かりますよね。
もちろん、①ニッチか②スターを選ぶことが、自分の市場価値を上げる方法ですよ。
本書では、
「伸びている業界で働いたことがある」だけでマーケットバリューは高まる
というほどに、伸びている業界で働く価値は高いので、業界選びの際には、しっかりと見極める必要があります。
そうして、自分の市場価値を上げていけば、一生食っていける人になることができるはずです。